Sさん(頸髄損傷)の自立生活スタート
- ciliroha
- 2016年6月30日
- 読了時間: 3分
自立に至るまでの葛藤の日々から現在の暮らしぶりまでを、自立4年目のDさん&自立を控えるYさんが自立への秘めた思いを紐解いていきます。
◇Sさんの紹介◇
高校3年生の時に交通事故で頸椎損傷に。その後に病院、リハビリ施設、2013年に海外へ留学、在宅生活を経て7月から自立スタート。
◎自立を決意した理由は?
S)友達が他の地域で自立していた事と、海外留学時にヘルパーを利用した経験があり、日本に帰国したら自立したいと思っていた。家だと親の都合の生活で、好きな時に出かけられないしぃ~
Y)自立した友達をみては?
S)私も自立しちゃおうかなぁーって、ふわふわぁ~とした気持ちでした。
D)海外で生活した時は、ヘルパーさんとの関係は良好でしたか?
S)いやぁ、揉めましたよ!あの時揉めなかったら、今も揉めてたはずです。
S)私がヘルパーを求めすぎて、姉妹みたいになって、ちょっとギクシャクみたいな。
◎自立の準備で一番大変だったことは何ですか?
S)家探しですね。家賃と立地のどちらを妥協するのかという葛藤があり、アパートがないのに絶対〇〇駅と思って無理やり探したので時間がかかって。違う駅に変えたら普通にある感じかな~。あと車イスだから断られたこともあったかな。『出る時にお金がかかりますよ』みたいに。理想は、きれいで、〇〇駅周辺で、家賃は○万円いかないぐらいが理想ですね。
D)その中で妥協したところは?
S)場所ですね、〇〇駅に移してって感じかな~
Y)妥協して入ってどうですか?
S)悪くないよ。ああ住めるじゃん、自分が思い描いた理想じゃないと住めないと思っていたけど、割とどうにかなるのだなって慣れちゃえばできる。
◎自立して1カ月、率直に何を思う?
S)今度は私が教える番だなと思います。なんか発信しないとな!みたいな。あと生きるってお金使うな。レシートを見るたびに思う。
◎今、自立して不安な事と苦労していることは?
S)ごはん。
S)コンビニ、レトルト系は使わない!なるべく自炊で頑張る!けど、作りたくない時はある。
Y)得意料理は?
S)無いからやめて~!でも、この間豆乳みそうどん作ったらめっちゃ美味しかったよ。
◎自立前と今で自分の変わったところは?
S)自立してから自分を応援してくれた人にあったけど、仲良くて何かいい感じで、ここがゴールじゃない気がした。自立ができたけど、別にそこがゴールじゃなかったみたいな。ここからだなって。
それと人に感謝することかな?親とか、当たり前に思っちゃうけど、こうしてヘルパー使ってくと、ありがたいって思っちゃう。
◎そろそろ自立生活を始めるY君にメッセージを。
S)お金は大事に(笑)
Y)それが怖い~…
S)本当に思っていた以上に使っている。こんなに頑張っているのに生活しているのに使っているみたいな。。。必要なものは買わなきゃいけないんだけど、お金かかるからと思いながらきて、今は大体の物は揃ってきたから、来月とか再来月とかは生活費は下がるんだろうけど。
◎自立を目指す人にどんなことを伝えたいですか?
S)楽しいだけじゃないよっていう現実は伝えたい。でも絶対楽しいよって。
自分への劣等感があった。友達が一人暮らしをしていたとか。劣等感は悪いものだと思ってなくて、劣等感が私の原動力だと思っているから、それで動けた。
あと何回か自分の中でくじけそうになる時ってあると思うけど、そこの乗り越え方かな。
自立には切り替えが大事。引きずらない。あとは溜め込まない。
Comments