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Fさんのお母さんにインタビュー

  • ciliroha
  • 2011年4月11日
  • 読了時間: 6分

◎登場人物

は)自立生活を実現したFさん(トッチ)のお母さん。

い)いろはの代表。最近、人生二度目のICUを体験し 生死の淵から生還した男。

さ)いろはのコーディネーター。


い)Fさんが自立して半年経ちますが、お母さんの今の生活はどうですか?

は)だいぶ落ち着いてきて安心してます。みんなよくやってくれているから。

い)最近はFさんのアパートに顔出す機会は?

は)最近は最初の頃ほどは。(笑)

  行っても草をちょっとむしっていると、すぐ帰っていいって言われちゃうから(ちょっと 寂しそう)

い)いろはとFさんとは5年関わって自立を実現したんですけど、以前のお母さんは自立生活についてどういうふうに思っていました?

は)最初はピンと来なかったね。自立生活って何かなと・・・。

  トッチ(息子の呼び方)は施設はヤダって言っていたから、一生この家にいるのかなと。ただ、前々からずっと一人暮らし一人暮らしって言っていましたね。喧嘩しながら。

い)お父さんは自立についてどう思っていたんですかね?

は) お父さんは自由にやらしてみたらいいだろ。勝手にやれっていう感じでした 。

い)それでも中々自立ができなかったのは原因がありますか?

は)やはり私が心配でね。ただ、それだけ。たぶん、お父さんも内心出来ないんじゃないかと。それだったらばここの家か、万が一の場合だったらば施設に預けちゃったかも。

さ)そんな気持ちがやわらいできた原因はありましたか?

は)これほどまでにこだわるのならどうしようもないと。トッチも30半ばだし、かわいそうだって言うのはおかしいけど、本人が本当にやりたいなら、それでダメだったらどうせ家に戻ってくるんだし。そんだったら、もう鬼になって「そんなにやりたかったんならばやったら」みたいな。なんかその時は別に好き勝手にしろっていう感じでした。あきらめみたいな気分もあったかな。

は)それと I さんも以前から色々な話をしてくれて、いつも「大丈夫だから」とよく言ってくれていたし、いろはのバックアップがちゃんとしているじゃない。介助の人が皆さん きちんとやってくれるでしょ。そんなのもあったかなって。お父さんともしゃべるんだけど ・・・。そう、それが一番大きいかな。

さ)支える介助者への安心感みたいな

は)そう。時間もきちっと みんな守って来てくれていたでしょ。中には遠いところから来る人もいるから遅刻する人もいるんだろう なと思っていたけどね。

は)1人暮らしが始まる前のお母さんの心配事はどんなことがありました。

は)万が一、火事があったらとか、食べ物が喉につっかえたらどうしようとか・・・

い)じゃ、 現在 の 心配事 とかはあります

は)現在は全然、全くない。(笑) おかしなもんだよね慣れると・・・。慣れるまでは色々心配でした。今、何やってるだろうかとか。病気の面とか。

い)F さんが自立生活を続けていけるなと確信に代わったのは?

は)ホントつい最近、ここ1ヶ月くらいかな。私がアパートに急に行くでしょ。その時に介助の人がちゃんとやっていてくれて。この前はZさんがお風呂のスノコを全部外して干してくれていたの布団もやってくれていて。

い)それはZさんがやっているっていうより、Fさんの指示があってやっていることですよ。

は)そうなんだ笑

さ)布団を干すとか、マットやタオルを変えるとか全部Fさんからの指示があってやっているんですよ。介助者も確かに頑張っていますけど、Fさんも頑張っているんですよ。

い)CIL と出会わずに実家での生活が続き、お母さんが高齢になった時のことって考えることはありました?

は)それは凄くあった。私が年とって面倒見られなかったらば本当にどうしようって。家で一対一でお父さんと3人で面倒見るのはちょっと厳しいかなと。親が高齢化したらば施設とかになっちゃったんだろうね。

い)やはり施設って考えになっちゃいますよね。

本当は誰でも努力すれば自立できるんですけどね。親が子供の持っている才能、持っている力を伸ばす方向ならいいんですけどね。出来ないダメだといって決めつけちゃう、止めさせちゃうのはもったいないですよね。

は)そうそう。そうなんだよね~。それが駄目なんだよね~。

い)お母さんみたいにやりたいならやってみろっていう気持ちになれればいいんですけどね~。

は)そうなんだよね~。よそのお母さんなんかは出来ないと決めつけちゃってね。

  ただ最近は「トッチは良く頑張ってやっているね」っていわれるようになってきて、他のお母さんには「やらせてみな、出来るんだから」って言うんだけど、親のほうが離れられないみたいないなんだよね。

さ)子離れできないっていうことですね?

は)そう。それは100%いえる。私もそうだったから。いくつになっても可愛い可愛いでしょ。たぶん、それがあるんだわね。

  私が「トッチがどうなってもいいや」っていうか、それに近い気持ちになってきたのは、Iさんがいろんな事を言ってくれたから、ここまで来たと思うんだよね。何かあればすぐ連絡来れるしね。ヘルパーさん達は本当に良くやってくれるもんね。本当に親よりやってくれてるもんね。

い)今後はFさんはどういうふうに生きてって欲しいとありますか?

は)そうだね~。親を頼らないで。自分はもう40歳近くになるから、自分の思っているふうに生きていって欲しいね。

い)実家には盆暮れ正月に戻ってきてくれればいいですか?

は)まあ、それはちょこちょこと(苦笑)

さ)それじゃ足らない??本音が出ちゃった(笑)

は)もうちょっとね(笑)も徐々に離れていくんでしょうけど、やはり月1回くらいは・・・(苦笑)

い)息子さんを自立させた親の立場から、家庭で障害を持つ子を持つ子を介助している親へ伝えたいことはありますか?

は)いっぱい言いたいのあるよね。やっぱり親の決断だろうね。親の気持ち一つ。いくら周りが出したら、そうだねっていっも・・・。それなら試験的にと考えられる親ならいいけど。  ダメダメ、出来ない、離さないっていう親がいるじゃない。そういう親に対しては、もうちょっと割り切って、ちょっと預けて!というのがまず一歩かな。

  トッチの場合、いろはの体験室使っ徐々に家を離れていったっていうのは気分的に安心だったわね。最初は週に1泊、次の月は2泊、そして3泊って。親も今日行く日だなって思うようになってきて少しゆっくり出来る。そうしながら徐々に自立できるのかなって気持ちが変わっていったんだわ。それは絶対言える。。

い)Fさんは体験室を利用してましたが、普通の人だと家族と離れるとなると施設利用になるじゃじゃないですか?

は)そうだよね。そうなんだよね。

い)施設だと親子で行く行かないで喧嘩するとか聞きますからね。

は)そうなんだよね~

い)その点、体験室は安心して行かせられました?

は)そうそう、安心してね。みんなよくやってくれるし。始めは不安だけど・・・段々と信頼関係も自然と沸いてくるでしょう。

さ)安心して任せられるみたいな?

は)そう。施設はどうしても時間で動くでしょ。「ちょっと待ってて」が30分1時間になったりするでしょ。

さ)それに、施設での生活では自立生活にも直結しませんからね。

は)そうそう、しないしない(強く同意)

さ)親の負担はその期間は軽減されるけれど、本人的なステップアップには何も繋がりませんからね。体験室は丸々1人暮らしの延長みたいなもんですからね。

は)そうそう。

い)1日をどう過ごすかというのも自分で決めないといけないですからね。

は)そうそう。そういう点ではIさんに色々相談したりしてトッチはよかったな~って。

  1・2年前は一人暮らし一人暮らしって騒いでいたからね(笑)Sさんには何回か来てもらったよね。トッチが騒いでどうしようもないから来てって。あったよね(笑)かえって今では良かったかな~って思うよね。

い)今では笑い話になりますからね。

さ)大喧嘩も今では笑い話じゃないですかね。

は)そうやって喧嘩しながらね。ホント今では良かったなって思うよね。



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