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 ADA27 Lead On!  Youth Project

~ワシントンDC・ニューヨーク編~

 Hello everyone!! ということでアメリカでかぶれてきた八木です。5月の台湾事前合宿から2か月・・・ついにアメリカに行ってきました!期間は7月21日から8月6日までの17日間で、前半の10日間はワシントンDCで主に「ILグローバルサミット」「NCILカンファレンス」に参加と、1日ニューヨーク観光、後半の7日間はアリゾナに移動して現地のCIL訪問。日数が長いので前半と後半で文章を分けたいと思います。ぜひアリゾナ編もご覧ください。

 まずアメリカにたどり着くまでが大変でした。私の勘違いが生んだハプニングです。当初の予定では成田空港からワシントンDCのダレス空港に行く予定でしたが、私は間違えてワシントンDCから遠い遠いテキサス州のダラス空港行きのチケットを予約してしまっていたのです!到着3時間前に間違いに気づき、日本人CAさんに事情を説明。CAさんが到着する空港と連絡を取ってくださり、なんとかワシントンDCのロナルドレーガン空港へのチケットを取れました。無事にワシントンDCに着いた時には家を出てから1日以上経ってました。ダレスとダラス・・・みなさんアメリカに行く際はお気を付けを。

​ 22日は近くのドラッグストアで水や歯ブラシなどを買い、夕方からアメリカの若手障害者との交流会に参加しました。軽食を食べながら当事者の話を聞いたり、自由に交流したりしました。本当にアメリカに来たんだな~と緊張していたらあっという間に終わってしまいました。ちょっと悔しかったです。移動には地下鉄を使いました。話で聞いていた通りアメリカの地下鉄は車いすでも通れる広い改札があり、電車とホームの間にも大きな隙間がないため、日本のように早めに駅に行って駅員さんにスロープを準備してもらう必要もなく、健常者と同じように本当にストレスなく乗れました。

 23日は今回のビッグイベントの「グローバルILサミット」に参加しました。世界中のIL(自立生活)リーダーたちが集まり、交流を深めるとともに各国の活動についても話を聞くことが出来ました。障害者に対する法律や制度が全くない大変な環境の中で活動しているリーダーたちの話を聞いていると、自分が日本という法律で生活が保障されている国で甘えて生きてしまっていると気づかされました。障害があっても地域で自分らしく生きられるような社会を作っていくというIL運動の理念のために社会に強く働きかけていかなければいけないと思いました。

 そしてついに「WIN(world independent living center network)」が立ち上がりました。これは世界中のCILがつながることのできるネットワークで、情報を共有したり、障害当事者たちの国際交流をスムーズに行えるようにすることも目的にしています。国境を越えて世界中の人たちと協力することが出来るようになります。CILは世界を変えてきた組織だと思いますが、これからも大きく世界を変えることのできる大きな可能性を持っていると感じましたし、そういった組織の一員として自分が活動していることがとてもうれしいです。そしてWINが立ち上がった場に立ち会えて本当によかったです。

 24日から「NCILカンファレンス」がスタートしました。NCILはアメリカのCILの全国協議会のようなものです。このカンファレンスでは5日間にわたって様々なテーマの分科会が行われました。分科会についてすべては書ききれないので、印象に残っている分科会についてだけ書かせてもらいます。日本のCILの集まりと比べて印象的だったのは、まず視覚、聴覚障害の人が多かったことです。介助犬を連れている人もとても多かったです。逆に重度の障害者が日本と比べて少なかったです。例えば呼吸器を使っている人は一人しか見ませんでした。

 印象的な分科会はまず雇用に関する分科会です。CILが障害者をトレーニングし一般企業への就職を支援するというプログラムについて話を聞きました。このチームは学生がどのような就職を望むかによって個別にプログラムを変え、医師やラジオパーソナリティなど様々な職種への支援をしています。重度の障害者に対しても数は少ないが支援をしているようです。履歴書の書き方や面接の受け方などもトレーニングに含まれています。日本のCILではなかなか行われていないプログラムでおもしろかったです。

​ つぎにジュディ・ヒューマン×奥平真砂子の対談が印象的でした。二人とも障害者運動においてとても有名ですごい方たちです。二人の話はどれも言葉に重みがあってすごく勉強になったし、多くの刺激を与えてもらいました。まず障害児の親に対するプログラムについてです。小中高等学校の普通学校で障害を持つ生徒がどのように生活すればいいかなどを10カ月にわたって勉強するプログラムです。徐々に親の政策についての知識が増え、議員とコネクションをもち議会で証言をするようになったという話を聞いて、日本でインクルーシブ教育を進めていく為にはやはり親に対するアプローチが大事だと改めて思いました。教育は進学、就職へまでつながるものです。また小さい頃から障害を持つ子供と持たない子供が一緒に過ごすことで障害に対する理解も深まり差別も無くなっていきます。この非常に重要なインクルーシブな教育を日本でも進めていきたいです。もうひとつ印象的だった話が「人は何かをしてほしいと何かを求める気持ちが大事。その気持ちが運動になる。」というものです。自分のやりたいことを主張できない障害者がたくさんいます。CILの人間としてこの言葉は大切にしていきたいと思います。

 文章長くてみなさん飽きてしまってはいないでしょうか?もう少々お付き合いください・・・

 25日はカンファレンスの会場のホテルから国会議事堂まで約2時間半みんなでマーチをしました。日本のユースのメンバーが昨年相模原で起きた障害者殺傷事件の犠牲者の追悼の意味を込めて、犠牲者の数と同じ19本の花をもって先頭で歩きました。炎天下の中みんな大きな掛け声とともにマーチしました。その後、議員会館で障害者制度の改正に反対する座り込みが起きました。逮捕の警告が出てしまって自分は中に入ることはできませんでしたが、外から見ているだけでもすごい迫力でした。その光景を見ていたらなぜか泣きそうになってしまいました。一生忘れられないです。終了後に時間があったのでリンカーン像を見てからホテルに帰りました。

 27日の夜にNCILクロージングパーティーが開かれました。食べ物にお酒に音楽にダンスと楽しかった~。車いすの人もガンガン踊ってました。日本じゃなかなかできない体験でした。

 29日はアリゾナ移動前のオフということでニューヨーク観光へレッツゴー!朝早くホテルを出てタクシーで駅へ。アムトラックという新幹線のようなもので4時間かけてニューヨーク到着。まずはニューヨークといえばタイムズスクエアということで電車を乗り換えタイムズスクエアへ。まさにテレビで見ていたタイムズスクエア!いろんな人がいてまさに自由の国でテンションMAX!写真を撮りまくって次は9・11メモリアルへそしてヤンキースタジアムへバタバタと移動。ヤンキースタジアムでホットドッグを食べながら試合観戦。ウェーブにも参加し楽しい観光を終え帰りは安い高速バス。忙しい1日でしたが本当に楽しかったです。タクシー、新幹線、地下鉄、バスと多くの公共交通機関を使いましたが車椅子だからと言って乗れないものは一つもなく、アメリカやっぱりすげーなーと感心しました。ドアの前に行くと気づいた人がみんな自然にドアを開けてくれたりと、アメリカと日本の違いも大いに感じられました。この続きはアリゾナ編をご覧ください。

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